児玉光雄webではテニス、ゴルフ、スポーツ心理学、右脳活性などの情報をお届けします。

 
 

 ・プロフィール
 ・講演
 ・テレビ番組出演
 ・雑誌連載
 ・メンタル
  カウンセリング

 ・新刊案内
 ・著書一覧
 ・右脳ドリル
 ・ゲーム
 
テニス
 
テニス > 連載NO.42
 
〜技術上達コラム こうすればテニスはもっと上達できる〜
 
[連載NO.42 これがダブルス上達のテクニック(パート6)] 
ダブルスにおいて、「ボールをベースラインめがけて打つ」という戦略はもちろん有効である。ただし、あなたがダブルスの達人になりたかったら、それだけでは不十分。アングルショットをマスターすれば、驚くほど多彩なダブルスのゲームをして相手チームを翻弄することができる。それだけではなく、あなたはより高度なテクニックを身につけることになる。今回はダブルスにおけるアングルショットをテーマに皆さんといっしょに考えてみたい。

ダブルスにおいて、まずマスターしてほしいのは角度のついたリターンである。多くのプレーヤーが力まかせに打ったリターンをアウトしてミスの山を積み重ねている。ボールの速度を犠牲にしていいから、コントロールを重視したリターンを心掛けよう。

それでは、陣形別に角度のついたリターンの効果について述べてみよう。

まずは雁行陣における効果である。深いリターンは相手チームのベースラインプレーヤーを釘付けにできる効果はあるが、角度がついていないためにサービスサイドのネットプレーヤーの格好のポーチの餌食になる。その点、角度のついたリターンを打てば、ポーチされる確率が減るだけでなく、たとえポーチされても、甘いボレーになって、逆襲することもできる。

角度のついたリターンのもうひとつの効果は、サービスサイドのベースラインプレーヤーをコートの外に追い出すことができることである。その結果、サービスサイドのふたりのプレーヤーの間隔が広がり、オープンコートができやすくなる。

しかも、角度のついたリターンを返球するためには、サービスサイドのベースラインプレーヤーは動きながら打つことを強いられ、ミスする確率が高くなる。それだけなく、甘いボールが返球されてリターンサイドのネットプレーヤーが簡単にポーチでポイントを締めくくることができる。

それでは次に、平行陣における角度のついたリターンの効果について考えてみよう。角度のついたリターンを返球するには、サービスダッシュしてきたプレーヤーはコートの外側に動かなければならず、レシーバーのパートナーにポーチをしやすくさせるお膳立てができる。それでなくても角度のついたリターンはエースになる確率が高くなる。特にサービスダッシュしてくるサーバーに効果的なリターンは、角度のついた、しかも足元でファーストボレーすることを強いる低い弾道のショットである。

それでは、角度のついたリターンを打つためにはどこを狙えばよいのだろう。私は図のA点とB点の間のシングルスのサイドライン上を狙うことをおすすめしたい。B点はサービスラインとネットのちょうど中間のシングルスライン上のポイントである。グラウンドストロークよりも、どちらかといえばボレーの感覚で、できるだけコンパクトなスイングでネットの方向に一歩踏み込んでリターンすれば角度もつきやすくなる。ファーストサービスに対してはスライスで、そしてセカンドサービスではトップスピンでAB間のライン上めがけて角度のついたリターンを相手コートに打ち込もう。

リターン同様、ボレーも角度のついたショットをマスターすれば、攻撃の幅はぐんと広がる。角度のついたボレーを打つためには、スイングは最小限にとどめて、ラケット面を打ちたい方向に向ければよい。ときにはボールの速度を急速に落とすために、インパクト直後にラケットを後ろに引くことによって角度のついたドロップボレーでエースを取ることもできる。

アングルボレーの狙い場所は図のようなB点、シングルスのサイドライン、およびネットで形成される三角形の領域をおすすめしたい。特に雁行陣ではこの領域を狙ってポーチすれば確実にエースを取ることができる。

以上述べたポイントを理解して、次回ダブルスのゲームをするときには、角度のついたリターンとボレーを積極的に打ってみよう。そうすれば、あなたのダブルスチームは間違いなくワンランクレベルアップして、ライバルを簡単に打ち負かすことができる。

 
テニス > 連載NO.42
 
HOME | インフォメーション | 児玉光雄のfacebook | お問い合わせ | リンク